パリ漫!ソレコマール

30歳超えて衝動的にフランスのパリに住み始めました。

43 一服した後の金銭感覚

1年目の思い出 43 ◯◯◯◯事情

フランス生活一年目、通ってた語学学校の授業に間に合うかどうかのギリギリで出発した日の朝、さぁ改札を通ろうとして定期券を鞄から出そうとするが見つからず、そういえば、昨日、家のテーブルに置いたまま、鞄に入れ直すのを忘れたことに気付いた。

パリの地下鉄の切符と定期券の値段

定期を忘れたときのあるある

 パリの地下鉄は日本のように区間料金ではなく一律料金1.9€でパリ市内ならその値段でどこでも行けちゃう。だから、こんなに遠いなら初めからその値段払ってたらよかったのに、自分は自分を過信し状況をあまりに楽観的に考えるくせがあり、日差しのまだまだ強い夕方、歩いて帰宅することにした。

 カフェのテラスで太陽を満喫する人たちを通り過ぎながら見る氷が浮かぶコーラがなんと眩しかったことか。昨日買った携帯用扇風機の5€は高いと思わずに、1.9€はなぜ高く思うのか、自問自答しながら、喉はカラカラで、何度も何度も地下鉄の駅を、ここで乗ったら過去の自分を裏切ることになると仰々しく思いながら、からがらにやり過ごした。

 喉の渇きと暑さによる軽い目眩で、もう無理とカフェに入ったのが家まであと三駅前の地下鉄あたり。この時飲んだコーラが4€、味も分からないまま飲み干し喉を鎮めて一服し、悔し紛れに短歌を一句読んでから考える電車賃の1.9€はなんのこっちゃない、一抹の躊躇もなく財布から出せるのが不思議。

 選択を間違えなく下せるような、もし間違えてもそれをすぐ認めることのできる人間に少しでも近づけたと無理やりそう思いました。